都営地下鉄千日前線

千日前線(せんにちまえせん)は中京都野田区野田阪神駅から中京都南区西馬込駅までを結ぶ中京都交通局が運営する鉄道路線(都営地下鉄)である。駅の案内表示では1986年までは5号線と表記していたが、現在は千日前線と表記されている。ただし、駅構内の業務放送や鉄道要覧では今でも5号線として示す場合もある。駅番号を示す際に用いられる駅ナンバリングの記号は「S」である。ラインカラーはチェリーピンクである。
千日前線
画像準備中
路線番号:5
路線総延長:15.7km
軌間:1,250mm(帝国標準軌)
電圧:直流1500V架空電車線方式
最高速度:70km/h

概要

中京都区部を台北部から中央部、南部にかけて走る。野田阪神駅で京青野田線、谷町三丁目駅で谷町線(連絡線)と接続し、それぞれ相互直通運転を行っている。
かつては南港線開通当初に今里駅を千日前線、南港線共通ホームとしていたため、谷町三丁目-今里間で直通運転を行っていたが、千代田駅延伸時に南港線の今里駅が別に完成したため、直通運転は廃止され、現在は別ホームでの乗換えになっている。
路線はおおむねJR四王子線、東部鉄道野田線と既存路線と並行している。また、直通による頻発運転を行っていることもあり、都営地下鉄の中では利用客が少ない。そのため、日中の谷町三丁目-西馬込間の区間運行列車は京青線からの直通列車を除き、4両編成が使用されている。全線が地下線になっている。
ちなみに開業時からホームは8両編成分を用意していたが、1990年までは4両編成で統一していたため、列車が停車しない部分は柵を設置し、資材置き場として活用され、照明も薄暗くなっていた。
直通先の谷町線、京青線がそれぞれ八尾空港(中京国際空港)、青台空港(青台国際空港)、さらには京青線の直通先である千浜急行では(架空の)日本の羽田空港(東京国際空港)、成田空港(成田国際空港)、桜島電鉄では両地空港、坂田空港と国内2空港、世界4空港への空港アクセスを担っているため、千日前線自体も空港アクセス路線としての役割を有し、八尾空港駅と青台空港駅を結ぶ列車も設定されている。また、2023年4月に開通した北平線経由の青台ウィングライン(青台空港線)との直通運転も行われ、都心部から青台空港へのアクセスはさらに利便性が向上している。
2018年より路線案内が複雑化したことにより、都営地下鉄では初めてLCDの案内板が設置され、二条駅-谷町三丁目駅間で使用されている。

路線データ

・路線距離(営業キロ):15.7km(全線地下)
・軌間:1,250mm(帝国標準軌)
・駅数:17駅
・複線区間:全線
・電化区間:全線(直流1500V架空電車線方式)
・閉塞方式:自動閉塞式
・保安装置:乗り入れ先各社と合わせた5号型ATS、ただし野田阪神駅-谷町三丁目駅間は2007年よりその改良型であるC-ATSを使用開始している。
・列車無線方式:誘導無線(IR)方式
・最高速度:70km/h

歴史

1969年4月16日:5号線野田阪神駅~桜川駅(2.4km)間が開業、開通当初から京青電鉄と相互直通運転開始。直通列車は4両編成、線内列車は2両編成で運行し、それぞれ京青、都営の車両、都営の車両が担っていた。
1970年3月11日:桜川~谷町三丁目(1.8km)間開通、全列車4両編成で運転
1972年3月9日:谷町三丁目~今里(3.1km)間開通、今里検車区使用開始
1973年3月15日:今里~南巽(3.9km)間開通
1978年7月1日:愛称を5号線から千日前線に変更し、ラインカラーも制定され、車両の塗装変更が始まる
1987年4月~:全駅8両編成対応工事開始
1990年4月1日:全駅ホーム改良工事完了、6,8両編成の営業運行開始
1991年6月30日:25系電車投入
1991年8月:30系電車投入
1998年11月17日:30系、100系電車撤退
1998年11月18日:南巽~西馬込(4.8km)間開通、谷町三丁目駅を2面4線ホームに改修、谷町線谷町三丁目~八尾空港間において相互直通運転開始、地下鉄線内初の優等列車である「エアポート快特」の運行開始。
2002年10月20日:谷町三丁目駅から谷町線八尾市駅経由で芝山電鉄(現:谷町支線)八尾市~芝山三崎口(現:三崎口)間において相互直通運転開始、新今里駅~西馬込駅間に優等列車として「急行」を新設。


運行形態

以下の路線との相互乗り入れが行われており、相互直通運転の多様性が特色として挙げられる。大部分が京青線などの他社線と谷町線と直通しているため、起点駅である野田阪神駅で折り返す列車は少ない。列車は最大で4事業者にまたがって運転される。
・野田阪神経由
 ・京青電鉄:野田線・本線・青台ウィングライン(青台空港線)
  ・千浜急行:本線
  ・桜島電鉄:空港線・本線
・谷町三丁目経由
 ・都営地下鉄:谷町線・谷町支線

谷町三丁目から南方向は谷町線直通旅客の便を図り、八尾空港、三崎口方面への列車を多く運転している。支線的位置づけの谷町三丁目-西馬込間については、区間列車も多く存在し、日中時間帯の同区間の約3分の2にも及ぶ。それとは逆に野田阪神-西馬込間の線内運転のみの列車は朝夕ラッシュ時のみと極めて少ない。
列車種別は乗り入れ先の種別を表示し、線内止まりの列車は「普通」を表示、放送案内では「各駅停車」と放送する。八尾市や野田阪神で種別を変えて運行する列車もある。運行される列車種別は多いが、「エアポート快特」以外の種別は各駅に停車する。ちなみに2002年から青台ウィングライン開通前までは新今里-西馬込間に通過駅が存在する「急行」も存在したが、青台ウィングライン開通と同時に「急行」が廃止となったため、千日前線内での「急行」も消滅した。また直通先の谷町線では、青台ウィングライン開業前までは谷町線内の普通列車と区別するために「急行」という種別の各駅停車を用いていた。
ダイヤ
乗り入れ先の京青線が40分サイクル、谷町線が20分サイクルのパターンダイヤであるため、千日前線においても40分サイクルのダイヤが組まれ、日中時間帯は平均5分間隔で運行されている。なお、11月のダイヤ改正では京青電鉄側が80分サイクルのダイヤに変更されるが、千日前線直通列車においては特に変更はない。11月のダイヤ改正以降の日中の1時間あたりの運行本数は次の通り。

西馬込駅-谷町三丁目駅:6本
西馬込駅-野田阪神駅-(快速)-北本駅:3本
・八尾空港駅、三崎口駅-(普通)-谷町三丁目駅-野田阪神駅-(普通)-ジェンガ駅:3本
・八尾空港駅-(エアポート快特)-谷町三丁目駅-(エアポート快特)-野田阪神駅-(高速特急)-青台空港駅:1~2本

車両

自局車両
・95系(一部の編成は25系から編入)

過去の自局車両
・100系
・30系
・50系
・25系(※2018年の火災事故発生後に急速に廃車が進行し、一部は聴き更新の上95系に編入)

乗り入れ車両
・京青電鉄-京青車に限り、6両編成の定期乗り入れ運用が現在も残っている。-
 ・3000形(Ⅱ)
 ・3050形(Ⅱ)
 ・3060形
 ・3070形(3扉車のみ)
 ・3800形
 ・AE2000形
・北平鉄道
 ・7500形
 ・7560形
 ・7580形(旧8000形)
・谷町線
 ・20系50番台車
 ・30系(3扉改造車のみで、4扉車は谷町三丁目駅までは顔を出す)
 ・30000系
・桜島電鉄
 ・30000系
かつて乗り入れていた車両
・京青電鉄
 ・旧3000形
 ・旧3050形
 ・3100形
 ・3150形
 ・3200形
 ・3300形
 ・3400形(Ⅱ)
 ・3500形
 ・3600形(現:3400V形)
 ・3700形
駅一覧

・全駅中京都に所在
・エアポート快特を除く全種別は各駅に停車

京青線直通運転区間
・野田線経由、本線青台空港駅まで
・野田線経由、青台ウィングライン(青台空港線)青台空港駅まで
・野田線経由、北平鉄道北平線平和医療大学前駅まで
・野田線経由、千浜急行本線千急熱海駅まで
・野田線、千浜急行本線桜島電鉄空港線経由、桜島電鉄本線坂田空港駅まで(有料特急のみ)

駅番号 駅名 駅間営業キロ 累計営業キロ エアポート快特 接続路線 所在地
S1 野田阪神 - 0.0 中京都交通局:中央線、東部鉄道:野田線 野田区
S2 二条 0.8 0.8   中京都交通局:境筋線 野田区
S3 玉川 0.7 1.5     野田区
S4 桜川 0.9 2.4     台北区
S5 仲谷町 0.7 3.1   中京都交通局:副都心線 中央区
S6 谷町三丁目 1.1 4.2 中京都交通局:谷町線 中央区

谷町線直通運転区間 ・八尾空港まで ・谷町線経由、谷町支線三崎口まで

駅番号 駅名 駅間営業キロ 累計営業キロ 接続路線 所在地
S7 玉井野 1.1 5.3   台南区
S8 今里 1.5 6.8 南港線 明星区
S9 新今里 0.5 7.4   明星区
S10 深江 0.4 7.8 中京急行:池ノ上線 明星区
S11 小路 1.0 8.8   明星区
S12 北巽 0.9 9.8   南区
S13 南巽 1.1 10.9   南区
S14 馬込沢 1.6 12.5 東部鉄道:野田線 南区
S15 本馬込 1.1 13.6   南区
S16 馬込 0.9 14.5   南区
S17 西馬込 1.2 15.7   南区

  • 最終更新:2010-11-17 00:58:13

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