ひろせき電鉄1110形電車

ひろせき電鉄1110形電車(ひろせきでんてつ1110がたでんしゃ)は2021年9月27日より営業運転開始した支線区用通勤型電車である。
開発コンセプト

彩葉新工機がひろせき電鉄への車両製造が本格的に行われ、ひろせき電鉄独自のオリジナル車両を開発する計画が持ち上がり、中古車両が多数在籍しているひろせき電鉄の提案として、1960年代に日本車両が製造された日車標準車体をリメイクし、現在のニーズに合わせた形で新型車両を導入するというものであった。
車体は当時の日車標準車体と同じく17m級車両とし、側面の窓配置d2D6D2d(dは乗務員室扉、Dは客用扉、数字は扉の間の窓の数を表す)の両運転台、側面片開き2扉、 側窓は上段固定・下段上昇式で上段がHゴムで固定されたいわゆる「バス窓」が現代の車両に復活したのである。
車体は当時と全く同じ車体を復元したとはいえ、現代の車両には欠かせない省エネルギー、メンテナンスフリーの最新技術も取り入れる形になり、前照灯は1灯型に見せかけた2灯シールドビームの採用、尾灯は運転台窓上に横長のものを左右に配置し、標識灯に切換ができるLED式を採用している。
なお、1116のみ腰部左右に丸型のものを配置し、日車標準車体に似せたデザインとなっている。
台車はボルスタレス台車TS1026を採用し、高原線向けの1111,1112のみ軌道可変装置を搭載している。制御装置は最新の全密閉冷却式のVVVFインバータ制御装置、冷房装置はトランスポーテック製の集中冷房装置を(1115を除き)中央に配置している。ブレーキ装置は回生ブレーキ併用電気指令式空気ブレーキを採用し、1111,1112は勾配用抑速ブレーキ、内側にはディスクブレーキも特殊狭軌向け車両としては初めて採用している。
また、1111,1112には連続2枚窓に見立てるためにアルミ製の窓枠が設置され、青台中央寄りに霜取りパンタも設置されている。
なお、スカート(排障器)は当形式で唯一の流用部品が採用され、JRE231系のスカート交換で余剰となったものを加工して設置している。

営業運転開始まで

高原線で運用されていた1001形を置き換えるために導入されたのが当形式である。8月24日に1111,1112の2両が彩葉新工機を出場し、同社所属のEF63形電気機関車によってJR彩葉線、一文字線、東北線を経由し、大戸新田駅の連絡線でひろせき電鉄に入線し、大和田検車区まで甲種輸送された。
9月1日より高原線内での試運転が始まり、中頃からはタイムトンネル通過を果たし、豊晴交通線豊洲まで顔を出している。
9月28日1111,翌29日には1112が営業運転を開始した。
みなと線向けの3両は翌年1月に甲種輸送が行われ、数日後には所属する春木台検車区へ試運転を兼ねた回送が行われ、みなと線が開通する4月5日まで試運転が行われ、開業日と同時に営業運転開始している。

塗装

高原線向けの2両については事前アンケートによる車両の特別塗装が行われ、1111には猫をイメージした「猫電車」塗装になり、1112には山側半分を白、海側半分を黒とした「Black&White」塗装となっている。
1113~1116(1114は忌み番号として空き番号となっている)のみなと線向け車両については、1113はコーラルブルーをベースに扉部分を茶褐色とし、茜色と茶褐色の装飾が入ったみなと線塗装が採用され、1115,1116は彩葉新工機のラッピング車両という位置づけで「SimpleDesignTrain」と称したラッピング電車として1115はパロットグリーン、1116はブリリアントピンクの単色塗装、前面をブラックフェイスという奇抜なデザインで運行開始したが、評判が悪く、数か月後にみなと線塗装に変更された。

みなと線用車両の高原線転属工事

1113~1116の3両はみなと線向けとして導入されたが、2024年3月よりみなと線普通車の3扉統一化に伴い、1100形1105号と共に高原線へ転属される形となった。同車は高原線で使用されている1300形を代替するためであり、高原線での運行に向けた対応改造が施され、特殊狭軌専用となった。ただし、車軸を可変させることは可能である。
また、高原線内は駅間が長く、トイレが無い駅も存在するために1113,1115に対して青台中央寄りにトイレの設置工事が行われた。
塗装は前面部はフレッシュグリーン、側面はディープグリーンにフレッシュグリーンの帯を腰部に纏った新・高原線塗装となった。

「銀河号」への改造

1116は1303の夜間星空演出車両「銀河号」の代替、2代目「銀河号」として導入するべく内装を1303から流用し、演出用機材も取り付けられた。塗装は先代同様ダークグリーンをベースに天の川をイメージした塗装が施されている

運用

当初はそれぞれの導入線区で運行されていたが、現在は高原線に集約されていることから高原線の主力車両として広関高原-大和田・広関長戸間にて運用されている。
基本的に1,2両編成で使用、2000系の検査時などは3両編成で運行されることもある。

なお2026年度に高原線において運行系統の分離が予定されており、特急列車を除き高原線の広関高原-琴海間は終日地底湖線からの直通列車に統一、運用区間が琴海-広関長戸間に縮小される模様である。その際に琴海-広関長戸間の3線軌条部分を撤去し、帝国標準軌化と高速化が実施されることから全車ともに台車の帝国標準軌化が施される。

改造

登場から5年も経たないうちではあるが、高原線の利用客は広関長戸側において年々増加しており、定員数を増加するために1111,1112の広関高原寄りの運転台の撤去が2025年11月より行われ、運転台部分の窓、乗務員扉はすべて埋められ、内装も運転台仕切りを撤去し、ロングシートを延長させた。その際に周囲のアルミ窓枠が撤去され、外観は1113以降と同様のスタイルとなった。ただし、初期車は窓の寸法が異なっており、少し小さくなっている。
なお、この際に1112は新・高原線塗装に変更され、特殊塗装は1111の猫電車と1116の銀河号となった。

  • 最終更新:2012-12-23 04:21:45

このWIKIを編集するにはパスワード入力が必要です

認証パスワード