京青3000形(2代)電車

京青3000形(2代)電車

京青3000形電車(きょうせい3000がたでんしゃ)は、2005年10月1日に営業運転開始した京青電鉄の通勤型電車である。
「3000形」という形式名は、京青電鉄では初代3000形が在籍していたことから新3000形とも称される。
本項では、2015年以降に増備された3050形電車(2代)(3050がたでんしゃ),2018年以降に増備された3060形電車(3060がたでんしゃ)についても記述する。

京青3000形電車
画像準備中
編成:8両または6両編成
営業最高速度:6両編成110km/h、8両編成120km/h
設計最高速度:3000形,3050形120km/h、3060形130km/h
 
3000形:8両編成1042(座席398)人、6両編成776(座席294)人
3050,3060形:8両編成1054人(座席386人)|
3000形:先頭車122(座席43)人、中間車133(座席52)人
3050形:先頭車128(座席37)人、中間車133(座席52)人|
全長:18,000mm
軌間:1,250mm帝国標準軌
電気方式:直流1500V(架空電車線方式)
主電動機:かご形三相誘導電動機 125kW
制御装置:IGBT-VVVFインバータ制御
駆動装置:TD継手式平行カルダン、WN平行カルダン
台車:モノリンク式ボルスタ付台車FS-564・FS-064形
ブレーキ方式:回生ブレーキ併用電気指令式空気ブレーキ
保安装置:C-ATS
製造メーカー:帝国車輌、中急車輌

概要

2004年12月より老朽化が進んでいた800形,3200形,3300形などの旧型車の代替車両として登場した低コスト・大量増備型車両である。
当初、800形を初期に改造された3500形、以降は3400形と近似の車体である3600形(現3400V形)へ全車更新する予定であったが、製造コストがかかり、機器類も50年以上経過していることから5編成で中断され、残った車両は3500形、800形含めて全車置き換える方針に切り替わった。
また、1991年から製造された3700形、2000年から製造されたマイナーチェンジの3800形の登場から年月が経過したことから、バリアフリーに適応した新しい技術を導入する必要性があることから、3700形をベースとした新設計の通勤型電車を開発することとなった。
本形式の設計にあたっては環境への配慮、省エネルギー化、メンテナンスフリー化、バリアフリー化をコンセプトに開発され、この車両を「京青グループ標準車両」と呼び、京青グループの北部鉄道(現北平鉄道)、彩葉新都市鉄道でも同一の構造を採用した車両(北平鉄道7500形、7560形、8000形(現7580形))を導入し、後に京青グループが星野グループに吸収されてからは、星野グループの傘下となった広関高原電鉄(現ひろせき電鉄)においても同一構造の4100形電車が導入された。
奇数番号編成は中急車輌製造、偶数番号編成は帝国車輌製造となっているが、例外的に3001編成、3051編成、3061編成は帝国車輌製造である。
なお、以下の詳細項目は基本の仕様は京成3000形(2代)と同様なのでwikipediaも参照していただきたい。

車体

車体は帝国車両製造のブロック工法を用いた軽量ステンレス製である。車体帯は赤と青の京青標準帯であるが、側面は従来の車両に比べ、細く配されているのが特徴である。
また、車両間には転落防止幌が設置されている。
前面はブラックフェイスとし、非常用の貫通扉は左側に配し、運転台は広々としている。灯具類は3800形と同じく、前照灯を左右上部、尾灯と通過表示灯を腰部に縦並びに配置した。
なお、前頭部は普通鋼製とし、ライトグレーに塗装したもので、踏切事故における安全対策面から、骨組みを足して強度を向上させている。下部にはスカートを設置している。
客用ドアはペーパーハニカム構造を採用し、軽量化を図った。ドアガラスはゴムによる接着方式とし、ドア本体とガラスとの段差を小さくさせた。ドアは客室側もステンレス無塗装とし、ヘアライン仕上げである。
側窓はドア間は下降窓と固定窓の組み合わせ、車端部は固定窓としている。ガラスは透明であり、遮光用にロール式カーテンが設置されている。妻窓は設置していない。先頭車乗務員室直後のみ戸袋窓を設置している。
種別・行先表示器は3色LED式を採用した。従来の京青の一般車は5200形などの一部を除き、種別表示器が正面貫通扉の窓下に設置されていたが、本形式では上部に設置された行先表示との一体型に変更されている。なお、2008年から製造された4次車にあたる3018,3019編成には試験的にフルカラーLEDが採用されたが角度によっては視認性が悪く、数年後に2色LEDに戻された。そして2015年にデビューした5次車には種別表示にフルカラーLED、行先表示に白色LEDが採用され、同時に増備された3023編成までと9次車の3030編成は前照灯にHID式前照灯を採用した。なお、フルカラーLEDへの交換は2022年より3002編成から順次行われている。
冷房装置は京青で初めて集中式を採用し、各車両に1基搭載する。装置は三菱電機製のCU-718形と東芝製のRPU-11013形があり、帝車製は三菱電機製を、中急製は東芝製を搭載しており、キセ形状は両者で異なる。
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客用ドア上部には3800形同様にLED式旅客案内表示器を搭載するが、本形式では新形状のものが交互に配され、ソフト変更により表示内容などを詳細化した。表示器のないドア上部は路線図掲示スペースとしている。客用ドア開閉時には京青で初めてドアチャイムも設置されている。ドアエンジンは空気式だが、3800形以降と同様に閉まってから6秒間戸閉力を弱める「戸閉力弱め機構」が搭載されている。
内装色は、3800形より多少淡い色調のアイボリーホワイト模様入りの化粧板に、耐久強化したグレーとブルーの2色の床面を採用し、全体的に落ち着いた配色になった。妻面の化粧板は、側面とは異なりキャラメルブラウン模様入りとなったほか、連結面貫通扉と乗務員仕切り扉は化粧板仕上げである。
座席間にはスタンションポール(縦握り棒)を8人掛け座席部と優先席部の中央に1本ずつ設置した。車椅子スペースは両先頭車に設置し、安全手すりと車椅子固定用のベルト、非常通報装置が設置されている。

主要機器類

京青初のIGBT素子使用の東洋電機製VVVFインバータ制御を採用した。MT比は8両編成では6M2T、6両編成では4M2Tとしており、10次車の30番台を除き、110km/hの高速運転を行う地下鉄谷町線への乗り入れに対応するため、先頭車は制御電動車としている。
台車は/ボルスタ付き構造とし、軸箱支持はモノリンク方式である。基礎ブレーキには保守の容易なユニットブレーキを使用している。
本形式より車両メーカーにより駆動装置・モーターの区分がなされ、帝国車輌製造製(3001編成と偶数編成)はTD駆動装置・東洋製モーターTDK6174-A、中急車輛製造(3001編成以外の奇数編成)製はWN駆動装置・三菱電機製モーターMB-5100-Aの組み合わせになった。
補助電源装置はIGBT素子を使用したSIVを搭載、空気圧縮機 (CP) は8次車までがレシプロ式を搭載する。集電装置にはシングルアーム式パンタグラフを搭載する。

ブレーキ制御装置は、回生ブレーキ併用電気指令式空気ブレーキである。付随車には車輪の滑走を防止する滑走防止制御装置を設置する。

編成ごとの相違点

2005年度分として8両編成1本と6両編成4本の計32両を新製した。翌2006-2008年度は6両編成4本24両ずつ、2009年度は6両編成2本12両新製したが、一時製造中断し、2015年度より再び6両編成4本24両を新製、2016,2017年度は6両編成3本18両ずつ新製し、2018年度製造の3030編成で新3000形としての増備は完了し、2024年(現在)で8両編成1本と6両編成29本の計182両が在籍している。ここでは各年度の相違点を以下に分けて紹介する。

1・2次車

1次車の3001-3005編成は2004年12月から順次入線した。その際、3001編成は都営千日前線内での自走が不可能であったため、一旦、中急車輛製造へ入場し、3200形4両に牽引され、八尾市駅から山田検車区まで輸送された。その後、翌2005年2月から3月にかけて32両が入籍、竣工した。
2次車は3006-3009編成で、2005年10月-11月にかけて3006・3008編成が、続いて翌年1月に3007・3009編成が落成した。
1次車と2次車では、室内貫通扉はハイフン以下3・5・7の青台空港方にのみ設置された。
3002編成には2019年(日本2007年)にファイナルファンタジーⅫ発売記念として広告を掲出し、翌年には派生作品の「ファイナルファンタジーⅫレヴァナントウィング」の広告を掲出していた。
また、3003編成は2019年に映画デスノート公開記念として前面がオレンジ色になり、側面には映画の登場するキャラクター「L」のイラストが車両に描かれているラッピングとなっていた。現在は前面のオレンジ色のみが残されている。
千浜急行直通運転開始以降、日本の企業広告もラッピング電車として運行するようになったのも京青電鉄の歴史の特徴といえよう。

3次車

3次車として2006年11月に3011・3013編成が、続いて翌2007年2月に3010・3012編成が落成した。本グループから火災時非常対策強化により室内貫通扉が全車に設置され、同時にC-ATSと緊急スイッチを装備した。加えて、運転台周りの設計を若干変更した。このC-ATSと緊急スイッチの装備などは既存の車両にも順次改造適用されている。また、蛍光灯を新製時より飛散防止タイプを採用しており、既存の車両についても順次交換されるようになった。

4次車

4次車として2008年1月に3015・3017編成、3月に3014・3016編成が落成した。本グループから純電気ブレーキを本格的に採用した。
このグループと同時期に千浜急行電鉄との直通運転計画が持ち上がり、さらには北部開発鉄道8000形が製造されることとなった。二社の設計共通化を図る見地から、外観では直通運転準備として空間波無線(SR)アンテナ用台座が運転台上に設置された。合わせて誘導無線(IR)列車無線アンテナが後部に移動している。
室内では、ユニバーサルデザインの一環としてドア付近の床面に黄色いラインを配したほか、マナー強化の一環として製造時より優先席付近のつり革をオレンジ色のものとした。本グループの増備をもって本形式の在籍数は100両を超え、3800形に次ぐ主力車になった。

5次車

2009年(平成18年)度製造分の車両として、同年11月に3018・3019編成が落成、営業運転を開始した。

4次車との変更点としては、種別表示のみ試験的にフルカラーLEDを採用し、制動緩解時の音の静粛化や、減速時にインバータ装置および電動機から発する非同期モードへの変調が8000形と同じように早くなっている点が挙げられる。内装に関しては基本的に4次車と差異はない。また、北平鉄道7500形もこの時に製造されることとなった。
ただし、フルカラーLEDは現在採用されている白抜き文字ではなく、文字部分のみが点灯し、角度によっては視認性が悪く、2012年には3色LEDに戻された。

6次車

5次車製造から6年、1次車製造から10年が経過した2015年に再び増備されることになった。5次車の変更点として種別表示にフルカラーLED、行先表示に白色LEDを採用、前照灯にはHID灯が採用された。同年10月に3020・3022編成、翌2016年1月に3021・3023編成がそれぞれ落成した。6次車の増備により、3500形は全て廃車となった。
また、3020・3021編成は2018年に和泉駅に隣接しているカービィガーデン(現スターガーデン)オープン5周年記念としてホームページで募集したデザインを採用し、運行している。3020編成は白を基調としたデザインにカービィのイラストが、3021編成は千浜急行電鉄社長が直通運転開始記念を兼ねてデザインしたもので、赤やピンク、千浜急行コーポレートカラーであるライトグリーンで彩られている。なお、翌年には5周年記念の装飾は剥がされ、2021年まではイラストを残して運行を続けた。そして重要検査出場後の2022年以降現在は先頭車のみ前面塗装とイラストが残されている。



  • 最終更新:2011-07-30 22:43:00

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