豊晴交通700形電車

豊晴交通700形電車(ほうせいこうつう700がたでんしゃ)は、架空鉄道豊晴交通に在籍する通勤形電車である。
2010年現在4両編成が8本、2両編成が4本に加え、特別車両「うみかぜ」の3連が1本の計55両が在籍し、豊晴交通の車両では最も両数が多い。

概要

旧型車両(100形・200形・300形)の淘汰と、ひろせき電鉄との直通に伴う列車本数増加の対応するため、他社の廃線により余剰となった車両を譲り受けた。
この車両は初期形と後期形に分かれ、初期形は流線型の前面が特徴的であった。また後期形はありふれた前面貫通型の通勤電車で、初期・後期の振り分けは豊晴交通に譲渡されても引き継がれている。

車体
18m・3ドアの車体で、側面窓は上段下降・下段上昇の2枚窓。妻面には屋根上に上がるはしごが取り付けられている。
既に記したとおり前面の形状が初期形と後期形で異なる。
初期形は国鉄キハ07形にも似た流線型のデザイン。4枚の窓で構成されており、外の2枚は開閉が可能。方向幕が運転台・助士席の上に取り付けられている。また、かつての使用先で使っていたサボ受けがそのまま残されている。前照灯は一灯。
後期形の前面は中央に貫通路があり、運転台・助士席窓の上に方向幕を備える。貫通幌を備え、他の編成や600形と連結した際は編成間の行き来が可能。

車内
初期形・後期形ともにロングシート。車内の化粧板は薄い緑色。

機器類
抵抗制御で、デハ車はユニット方式を採用し、デハ710・デハ750にコンプレッサ・MGを、デハ720・デハ760にパンタグラフを備える。
台車は空気バネ式のFS072・372。冷房装置は集中分散式で、室外機は各車両3基搭載する。
編成
後述する特別列車「うみかぜ」の709編成を除くと、初期形は4連のみ、後期形は4連に加え2連が在籍する。

編成表 ←晴海みなと・豊洲岸壁
・前期形
クハ700 デハ710 デハ720 クハ730 備考
701 711 721 731  
702 712 722 732 ※1
703 713 723 733  
704 714 724 734  
※1:運用離脱中
・後期形4連
クハ700 デハ710 デハ720 クハ730 備考
705 715 715 735  
706 716 726 736  
707 717 727 737  
708 718 728 738  
・後期形2連
デハ750 デハ760 備考
755 765  
756 766  
757 767  
758 768  

クハ700 デハ710 デハ760 備考
クハ709 デハ719 デハ769 ※2
※2:特別列車「うみかぜ」

登場後の展開

譲受は豊晴側の車両収納能力や、改造の工程の関係から数度に分けて行われた。
2006年の8月に701Fと705Fが竣工、試運転や乗務員訓練の後10月より運用をスタートした。
同年度は10月に702Fと755・756Fが、2007年1月に706F・707Fが竣工している。
2007年度は新車の600形投入もあり本形式の改造・竣工は控えめで、8月に703・704Fが竣工しただけであった。これにより初期形は予定の本数の竣工が完了した(除く「うみかぜ」)。
この703・704Fは350形の急行列車用への代替となっている。
同年5月には705Fと756Fに試験的に電気連結器が設置され、夜間を中心に600形との併結運転の試験が行われた。幾度かトラブルがあったものの、問題はないと判断され、ひろせき電鉄との直通を間近に控えた2008年2月よりスタートした。
併結が行われるのは後期形のみで、運転開始までに電気連結器の整備とブレーキ読替装置の搭載などが行われた。
2008年3月のひろせき電鉄との直通運転開始と同時に、今まで共通であった初期形と後期形の運用が分離された。初期形は500形と、後期形は600形と共通運用となった。
2008年6月に、700形としては最後の竣工となる707・708・757・758の各編成が運行を開始、予定された分の車両は出そろった。この2008年度分の増備は300形の代替であった。
その後、2009年12月に入線はしたものの未竣工であった3両を改造した特別列車「うみかぜ」が竣工した(後述)。

3800系50番台の竣工により、2010年7月に702Fが休車となった。500形504Fとともに小名木川駅構内に留置されていたが、10月に豊洲に移動、クハ702が編成から切り離され、758F・デハ719-デハ769などと連結され、豊洲折返しの運用に入った。これは今後の豊洲折返しの運行携帯について検討した実験とされる。

運用

当時は初期形・後期形ともに運用は共通で、2連は単独使用されることが多かった。
2008年2月より後期形が600形との併結運転を開始すると、ほぼ運用は分離され、翌月のひろせき電鉄との直通運転開始時にダイヤ上でも完全に分離された。
上記の通り現在は初期形が500形と、後期形が600形と共通運用されている。両タイプともに2社直通運転に使われる。

特別列車「うみかぜ」

近年臨海都市としての発展著しい晴海地区や、系列の簗ヶ浦海浜交通開業もあった乗り入れ先のひろせき電鉄沿線の観光の足として、特別仕様の観光列車を製作する計画が、2008年10月頃持ち上がった。
在籍車両の中でも700形初期の流線型スタイルは特に美しいと部内でも評判であり、この700形の余剰車が豊洲工場で保管されていたので、これを利用して観光列車を製作することが決定、2009年5月より改造工事に取りかかった。
コンセプトは「海と高原をつなぐ客船」とし、基本色は白で、車体下半分は豊晴交通の機関車で採用されている藍色、屋根部分は太陽をイメージした赤、ドアは高原の緑となった。
編成は、クハ700-デハ710-デハ760の3両。番号は空き番を利用し709Fとなった。
先頭のクハ709は展望車として中間ドアを埋め、固定の大型窓を設置。従来の窓も大型のものに交換した。
車内は展望車に相応しくソファーや展望ベンチなどが置かれ、沿線風景を堪能できるような構造となった。
また、運転台は半室構造とし、助士席側は車掌用の最低限の設備を残し展望席として活用できるようになった。車掌台として使用する際はバーで仕切ることも出来る。
デハ719-デハ769の2両は、デハ車単独で一般車に連結して運用ができるような構造とした。
車端部とドア間は片側が固定クロスシート、反対側がロングシート。これを千鳥配置で設置した。クロスシートが設置された側は大型の一段下降窓で、ドア間は2枚。ロングシート側は従来通りの2段窓である。しかし、上段は固定され、下段は開閉可能なものの保護棒が取り付けられた。
また、コンセプトが「客船」であることから戸袋窓を丸窓にする大がかりな工事も行われている。
デハ719のクハ側連結面には簡易運転台が設けられている。

2009年12月に工事は完了、709Fとして竣工した。初運行は2010年正月の臨時列車からで、その後は団体貸し切りや臨時運転の列車として一月に3~4回運行される。
2010年の10月には、豊洲折返しの車両増結試験として展望車のクハ709を同型一般車のクハ702に差し替え、営業運転がされた。意外な形で、初めての一般車との連結運転が行われたことになる。

関連項目



  • 最終更新:2010-10-30 23:33:10

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